N字波動の1波と節目無し1波は何が違う?どちらが優秀な1波なのか。

優秀な1波

どうも、モズです。

先日公開した記事から質問を頂いたのでシェアしておこうと思います。

普段のデイトレの中で流れが出きった後のもう一押し動きを狙ったスキャルピングトレードにおいて、切り返しの1波(トレンドラインとラス戻りを抜く優秀な1波)がトレンドつけているから尚良いよね、という感じで書いていたのですが、それがなぜいいのか、トレンドつけていない1波との違いは何なのか、といった感じです。

後で実際の質問内容も公開させていただきますが(掲載許可頂いてます)、トレンドつけて伸びていった1波、つまりN字を完成させた1波は次は戻るのだから危険なのでは?節目つけずに伸びていった優秀な1波の方が次の3波に繋がるのでは?といった思いがあるという内容です。

N字を完成させたら次は戻る、というのは僕も普段から言っていることですし、N字を完成させた1波のトレンドラインを割ってくる2波を待て、という話を毎回のように書いていると思います。

結論から言ってしまえば、どちらにしてもやることは変わらない、になるんですが、「トレード直前の動きにおける形の良い通貨ペア選び」という点において頭に入れておくと良いことが今回の質問に含まれていると思いますので、是非最後までご覧いただければと思います。

 

前提として以前公開した記事の内容がちょっと頭に入っていた方が良いのでご覧になってない方はまずご覧頂いてから進んでいただければと思います。

最強のスキャルピングエントリーポイントの見つけ方。金曜日のドル円スキャル

2023年4月2日

ではいってみましょう。

質問内容

ブログを拝見して気になることがありましたので、質問させていただきます。

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最強のスキャルピングエントリーポイントの見つけ方。金曜日のドル円スキャル
http://mozusenki.com/5508.html
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につきまして
・逆トレンドのトレンドラインとラス戻りを上抜いてくる段階でトレンドを付けていると尚良い
という文面がありますが、

における「ラス戻り」を越えた「上昇1波」については「トレンド」をつけて上昇している、と解釈いたしました。
※上画像の赤字ライン

この場合元画像の「トレンドライン」を割った「1波」については「N字」が完成したため、
1波の中の3-2波(あるいは4波)として落ちているところかと思います。
すなわち、「次のN字は下降」になるかと思いますが、
・逆トレンドのトレンドラインとラス戻りを上抜いてくる段階でトレンドを付けていると尚良い
のは何故か、モズさまのお考えを教えていただけませんでしょうか。
(1波の中の3波根元が決まるから?とも思いましたが自信がなく・・・)

ちょうど私自身が過去検証のところで悩んでおり、そもそもとして添付画像の通り


・トレンドの「予測」での抜け=超優秀な1波?(自信を持って次の3波を狙える?)
・トレンドの「発生」&「転換」=優秀な1波?(自信を持って次の3波を狙うのは危ないのでは?)
かなと思っておりましたが、どうもここが私の中で曖昧なところ本ブログを拝見し、質問させていただいた次第です。

散らかってしまいましたのでまとめますと、
ブログ本文にある
・逆トレンドのトレンドラインとラス戻りを上抜いてくる段階でトレンドを付けていると尚良い
⇒「切り下げラインブレイクで自信を持って次の上昇(3波)を狙える」
と解釈したのですが、
・1度トレンドをつけてしまったので次は戻ることを考えると自信を持って狙うのは危ない?
という疑問を抱いてしまいましたので、モズさまはどうお考えかをお聞かせいただきたい次第です。

トレード添削依頼ではなくぼんやりとした質問で恐縮ですが、
もしよろしければお時間あるときにご教授いただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。

 

質問回答

良い質問ですね。

なぜトレンドを付けた1波が良いのか、というのはダウ理論の基本でもありますね。

まずなぜ良いのかという結論から言うと、長期のトレンドと同じ方向に短期でのトレンドが揃うからです。

伝承記1巻目でトレンドは予測発生転換の順序で起こって転換は一番最後の事象であるという解説をしていると思います。

そして転換後の方が目線は固定されるので当然狙いやすいですよね。

頂いた画像の上下の比較ですが、上画像は優秀な1波が出ていますが、これはあくまでも「予測」段階です。

確かに自信を持って3波を狙っていくべき状態ではありますが、単純に元のトレンドの押し戻りの動きでしかない場合があります。

これを防ぐための切り上げ下げラインですよね。

 

逆に下の画像は「転換」です。小波がトレンドつけて親波のラス押し戻りを抜く、というのが基本的な転換初動です。

実際は親波3波根本を抜ききってからが本格的なトレンド転換になってきますが、僕はラス押し戻り抜きを転換としています。

あくまでもこのサイズ感のスイングだけを見た話で言えば、ですが。

 

そして書いてもらっているように、1波の中の3波根本(ラス押し戻り)が出来上がるというのもポイントです。

記事内にも書いてると思いますが、これを抜かれてくると上目線のシナリオがつぶれるので、強力な反発ポイントともなるわけです。

実際N字を作ったから乗っていくのは危険、と考えるのは正解です。

でもそれを考える場所がちょっと違います。

添付1の上の画像にN字を書きましたが、自信を持って次の3波を狙える状態の1波の中にトレンドがあるだけと考えてください。

その1波の中にあるトレンドが見ている時間足で観察できた、というだけの話で、その時間足ベースのスイングにおけるトレンドが出ているからラッキーというだけの話です。

たとえば日足で上画像のような状況の1波(N字トレンドが見えない)が出ている時、1時間足レベルに落としたら当然N字のトレンドがあるわけです。

でもそのトレンドというのは1時間のスイングベースの話でしかないわけで、こういう部分で色々混乱するわけですよね。

日足ではただの直線的な1波だけど1時間足ではがっつりN字のトレンドが出ている、というのは当たり前の話ですが、これをしっかりイメージしていないと中々難しい点が出てきます。

1時間足でN字のトレンドが出ているから日足もトレンドが出ている、とはならないですよね。

でも日足ベースで添付1のようなN字が見えているならば、それは日足でトレンドが出ているということです。

文章で書くと小泉構文みたいな感じになってしまいましたが、要は見ている時間足で、そのトレンドのスイングサイズにおいて「転換」出来ているのか「予測」段階なのかをしっかり見ておこうということです。

今回の例で言えば、長期足で上への要素が揃っている状態で見ている5分足で、上へのトレンド転換が確認できた、ということです。

記事では環境認識をして上に狙っていける状態と思った上で5分足で見ています。

その5分足の中でラス戻りを上抜く段階でトレンドを付けて上抜いてきたので、5分足における「転換」が起こっていると同時に「優秀な1波が出ている」という風に見ています。

つまりは僕が書いた添付画像の上の状況です。

この時に頂いた画像の上の状況のように「トレンドの無い1波」だけであっても、これでも別にやることは変わりません。

切り下げライン引いて待ちましょう、です。

 

1波は1波であり、その1波を見ていた5分足という時間足の中で「トレンドが発生していることによる転換」が見えるからこそ「より良いよね」というだけの話です。

3波目が出ていく可能性がより高いということです。なぜならトレンド転換が起こっているから。

こういう整った部分を見つけるのが「通貨ペア選び」です。

「より良い条件になっている通貨ペア」を探すのがトレードの基本であり、それがたまたま今回はドル円だったというだけの話です。

そして肝心のN字が完成したから戻るかも、というのは添付2で赤枠で囲ったN字を言います。

ラス戻りを上抜く優秀な1波(ついでにトレンドもついてくる)の後に発生した3波によって優秀な1波=3波が完成してしまった、その後に狙っていくのは多少注意が必要です。

記事にも書いたと思いますが、赤枠で囲ったN字の3波根本まで落ちてきていますよね。

こういうことが起こってきます。今回は5分足の状況ですが、普段はこういうことが4時間足レベルで起こっていて、そういう要所要所の場面で戦略が変わってくるというわけですね。

 

添付2を4時間足だと思って見てほしいですが、切り下げライン抜きから純粋な3波目の伸びを狙って1波=3波の範囲、そして親波フィボ可動域の中で狙っていくのが普段のトレードです。

だから本来はここで切るのがベターですし普段のデイトレはそういうトレード内容です。

そしてその後に3波根本を抜くことが出来なかった場面を短期足に切り替えるとトレンド転換が見えたりするので、こういうところで再度しかけたりもするわけです。

今回は長期のトレンドにのったスキャルピングということで直近高値まで一気に狙っていますが、デイトレレベルであれば分割して狙っていくことになるという感じですね。

そういう意味でも今回のこの場面は、普段日足4時間足で見ている要素が5分足という細かい時間足の中に詰まっていた良い場面だったわけです。

頂いた画像の下のような場面を危ないと思うのは正しいです。

これは主に4時間足や1時間足で「環境認識」をしている時に主に考える点でもあります。

ケースバイケースなので一概にこうとは言えませんが、一つの基準として、「本当に転換してるか?」というのをちゃんと見てあげてください。

ラス押し戻りを抜く過程でトレンドを付けているというのはよく見かけると思いますが、例えばまんま下の場面のように左のN字が親波のすべてなのであれば、当然親波フィボ可動域は消化されているわけで、そのあとはどうなるかわからない状態なのでそこから3波が出るかどうかはわかりません。(ここでもっと長期足の環境認識が必要になる)

状況によっては最終トレンドラインが上にある場合もあるでしょう。

その場合はそもそも親波の内側のトレンドラインを抜いただけであって、最終トレンドラインは抜けていない、つまりは扇の中の状態です。

最終トレンドラインまでは伸びるかもしれませんが、その後に落ちてくるかもしれません。

ラス押し戻りを抜いたと思って「1時間足」で見ていたとします。

でもそれは日足レベルであればラス押し戻りでもなんでもない場合がほとんどです。当然日足レベルの元のトレンドに戻っていく可能性があります。

こうやって色々考えだすとキリがないですが、基本的には1波でN字を作ったのであればその1波のトレンドラインを抜いてくる2波を待つ、そこから切り上げ下げラインを引いて待つ、というのを徹底してみてください。

N字を作ったら次は戻る、だから慎重に狙う、そのための「2波待ち、切り上げ下げライン引き」なわけですね。

まとめ

ちょっと小難しい感じになってしまいましたが、何れにしてもやることは同じで切り上げ下げライン引きましょう、ブレイクまで待ってから1波=3波で獲っていきましょう、というのが基本ですよというお話でした。

こんなイメージですね。

この時に1波が親波の可動域を征服してしまっているのであれば、大きく戻っていく可能性があるし、可動域がまだまだ確保されているのであれば3波で伸びていく可能性があるということです。

もっと細かく、普段のデイトレのイメージを描くならばこうです。

1波が出たらその後の可動域が残されているかをちゃんと見て、2波を待って切り上げ下げラインを引いて、ブレイクから可動域内での1波=3波を狙っていく、これを長期足と短期足の組み合わせで見ていってみてくださいね。

ということで今回はこの辺で。

ではでは。

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