FXマルチタイムフレーム分析でどこが大事な節目かわからなくなる時の対処法と1波の見つけ方

どうも、モズです。

今回は伝承記卒業生さんから頂いていた質問回答という形の内容になります。

僕のブログ読者さんであれば「マルチタイムフレーム分析」というのを普段からやっていると思いますが、4時間足や1時間足、15分足のそれぞれで分析をしていると、いったいどこが大事な節目だったのかわからなくなることはありませんか?

特に1波の判断基準として見ているような「ラス押し戻り抜け」「トレンドラインを抜けた波」というのを意識して見ていると、どこからどこまでが1波なのかわからなくなる、なんてこともあると思います。

今回は、「どの時間足、どのサイズ感のスイングを見るにしても意識しておくべき節目の考え方」という感じで参考にして頂けたらと思います。

チャートの場面的にはAUDUSD2025年1月中の場面になります。

ではいってみましょう。

質問内容抜粋

添付画像見てほしいのですが、一時間足の押し安値は水色四角、15分足の押し安値は緑四角なのか赤四角なのか迷います
もしそうだとすると、一時間足の一波は赤のN字でしょうか(一波判断:押し安値とトレンドラインを抜けた波)
またこの場合の15分足の一波はどこになりますか?

 

解説

まず、僕が回答した後に再度頂いた内容を抜粋しておきます。

トレンドラインと押し安値戻り高値を抜いた波(N)が一波だと思っていたので、
画像1のABCの波が1波なのかな、でも前の波(ダブルの波)を無視するわけにいかない、
でも緑の押し安値は抜けてないし、頭の中が混乱し、どの波が1波なのか質問させて頂きました

ということでした。

トレンドラインと押し安値を抜いたN字の波を1波とするという意識で見るとそういった見方にもなってしまうこともあるのかと僕もはっとしましたが、正しく1波を認識していくためにはまずは節目の意味を正しく捉えらえるようになることが大事です。

今回のケースで質問者さんは「押し安値、戻り高値」といった言葉を使われています。

でも僕はほとんど「押し安値、戻り高値」という言葉はほとんど使うことはありません。この言葉は僕にとっては「曖昧なもの」だと感じるからです。

じゃぁどういった言葉を使っているかといえば、ダブルやトリプルで作ったネックライン、ラス押し戻り、3波根本、起点、その他節目、という言葉で節目を認識しています。

僕の過去のトレード記事を見て貰えるとわかるかもしれませんが、ほぼほぼ「ネックライン」か「ラス押し戻り」か「3波根本(1波の中の3波根本)」という3種類の言葉しか使っていないかと思います。

あとは利確時に使う「親波節目」という言葉くらいでしょう。

逆に言えば、最低限この3つの節目を意識できればトレードできるということなのです。

 

その上で大事なことがあります。

見ていく時間足ごとに「同じ節目であってもその節目を指す言葉の意味が変わる」ということです。

4時間足で見ていた「3波根本」という節目は、15分足で見ると「親波起点」である、なんていうことがあるわけです。

ちょっと混乱しますよね。

具体的にどういった順序で「節目認識」を行っていけばいいのか解説します。

 

今回テーマとなる場所の4時間足の画像です。

四角で囲った場所を親波とした際に、各時間足ではどこが1波になるのか?という感じで見ていきましょうか。

こうしたことを考える時、いつどのタイミングでこの赤枠内の上昇波が「親波」として認識できるのか?というのをまずは考えないといけませんよね。

具体的には「1波が出てから」ということになるわけですが、その1波がわからなければそのタイミングもわかりません。

とりあえず、順番にやるべきことを見ていきましょう。

1.日足か4時間足レベルで必要なラインを引いておく

簡単に節目のラインとトレンドラインを4時間足で引きました。

今回は詳しくやりませんが、以前注目通貨で書いていたように環境認識的には下げで狙っていける相場になっていました。その下げで狙っていくための意識はどこからどう持っていけばよかったのかといった視点でも見て貰えたらと思います。

トレンドラインは、まずは起点から3波根本を結んだ「最終トレンドライン」そしてその内側から最新の節目に向けて引ける「短期トレンドライン」の2本が僕の中では基本のトレンドラインとなっています。

普通に見ていくと節目の「意味」はこんな感じになると思いますが、別に他の考え方もありです。

N字をひたすら見ていくという考えの元であれば・・・

こんな感じでシンプルに見ていっても良いと思います。

どういう考え方にしても、「3波根本」「ラス押し戻り」という2種類の大事な節目というものがあり、チャートパターンがあればそれプラス「ネックライン」という言葉が出てくるということになってきます。

時間足を落として親波の起点を切り替えて認識する

では次に1時間足だとどう見ていけるでしょう。

起点を記しましたが、ここは先ほど4時間足で見ていた短期トレンドラインの起点ポイントになります。

同じ言葉しか使っていませんが、起点を変えることで同じ節目でも違う呼び方になってきます。

 

これは何をやっているのかというと、「トレンドラインの支配下にある波を分析している」だけなわけです。

先ほども書きましたが、僕はトレンドラインに対する自分なりのルールを決めて引いています。

起点から次の節目を結んだ最終トレンドラインと、なるべく起点に近い節目と最新の節目を結んだ短期トレンドラインを引く、というのがルールとしてありました。そしてこれは長期足から行っていきます。

このルールでやっていると大体2本のトレンドラインが引けるわけですが、この2本のトレンドライン上それぞれで「節目の意味」を考えてあげるとやりやすいのです。

トレンドラインがたくさんの人がいますが、そういう方はその分混乱しやすいと思います。だからこそ自分ルールが必要だと思っています。(僕なら2本が基準)

フラッグなどのチャートパターンに引けるトレンドラインとも混合して考えてしまうケースも見受けられます。まずはシンプルに2本、というのを意識してみてください。

 

上昇トレンド中であれば、画像赤丸が最新の節目となるわけで、短期的にはもう一つトレンドラインが引けてきますよね。ですが波のサイズ感的にも小さいので、ここで15分足などの短期足を使ってあげると良いです。

こんな感じになりますね。

 

トレンドというのは短期足から徐々に切り替わっていきます。小さな1波~3波の流れが新たな大きな1波となり、大きな時間足でのトレンド転換に繋がっていきます。

環境認識の話は割愛しますが、今回は長期的に下目線の場面だったので、短期足のトレンド転換を見極めていくことが大事でした。

そのトレンド転換を見極めるための最初の認識が「1波」というわけで、今回の混乱ポイントでもありました。

 

では具体的にどこが1波として見ていけるでしょうか?

トレンドラインを抜いて、ラス押し、ネックラインを下抜けた波、という基準で見てみると、まずはここが目に留まります。

特にダブルトップからの1波を見る際に注意してもらいたいことがあります。それは、「ダブルトップ・ボトムのサイズ分以上伸びたら1波とする」ということです。

この「サイズ分」というのは、左側の山からネックラインまでの長さを基準としてください。

MT4で行う時はトレンドラインの点を利用するといいでしょう。

この知識を持っておくと、今回のネックライン割れの下落の波は1波としては不十分だということになります。

ほぼ届いているくらいならば良いですが、明確に長さが足りない時は注意してくださいね。

 

ということで、再度上昇してダブルを付けた後、大きく下落していくこととなりました。この波が正式なダブルトップからの1波となります。

 

1波=3波となる場所が、15分足レベルの親波起点とほぼ重なる場所となるため、この場所まで伸びていっています。

この時点で15分足レベルでは親波全征服、という流れとなるわけですが、1時間足ではこの節目の意味が違いましたよね。

 

僕みたいなタイプは、基本的にこういった節目をトレンド付けながら割ってくる流れを待っています。

割って来てから、戻りをまって、次の節目まで狙っていくというのが通常の流れになります。

画像に書いた赤矢印の流れを狙っていくのが望ましいですが、1hのMAが逆方向なので僕的にはスルーするような場面でしたね。

 

そして普段デイトレでやっているような認識に繋がってくるのですが、15分足で見ていた小さなトレンド転換のN字で描けるトレンドラインの支配下波をまとめて1波として見てしまいます。

この1波はどこまで動くかわかりません。

そして上目線における大事な節目「3波根本」と「最終トレンドライン」も下から迫ってきています。

こういった強い節目と接するような場面でガチャガチャしやすく、ここをしっかり抜けてくれるとわかりやすく次を狙える流れとなってくるわけですね。

結果的にちょい抜けみたいな感じになり、のちの2波、3波もわかり辛い形となっています。まぁ米ドル絡みだったのでこの時期はしょうがないですね。

今回はわかり辛い場面でしたが、やることは毎回同じです。

大事なことは、短期足でも長期足でも「見ている親波の中で節目の意味を考えておく」ということです。

トレンドラインの起点からが親波として考え、そのそれぞれでどこが大事な節目なのかを分かっておくことが大事です。

直近の流れだけを抜き出してみるのではなく、その直近の流れはどこから始まっているのか?というのをしっかり見ておきましょう。

添削をしていて非常によくあるのが、上画像で四角で囲ったような場所だけをチャートに移してラインを引いているパターンです。

絶対的な起点があって、そこからトレンドラインを順番に引いていくことで「今見なければならない起点」というのがわかるはずです。

スキャルでもデイトレでもスイングでも、「この節目は各時間足ごとにどういった意味を持つのか」というのをしっかり意識しながら分析してみてください。

まとめ

  • 起点をしっかり見つける
  • ルールに則ってトレンドラインを引いておく(起点から今のトレンドを作った最終トレンドライン、なるべく起点に近い節目から最新の節目へ引けるトレンドラインを引く)
  • そのトレンドラインをベースに親波を考え、必要な節目を認識しておく

長々と解説しましたが、以上のことを意識しておくだけでも波の分析が楽になるかと思います。

ということで今回はこの辺で。ではでは。

 

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