今回は初心に帰る移動平均線の使い方と注意点ということで、あきちゃん先生流の特徴的な移動平均線(MA)の使い方についての解説です。
僕自身、FXを始めたかなり初期の頃からあきちゃん先生の動画を見て育っているのでこのMA設定以外で使ったことがありませんが、数値設定以外の基本的な考え方というのは一般的に言われているMAの使い方と変わらないと思います。
上位と下位のゴールデンクロス、デッドクロス、パーフェクトオーダー、グランビル、傾きによる流れの判断といったものですね。
言葉で書くと初心者さん的にはなんのこっちゃという感じかもしれませんが、MAというのは相場の流れを視覚的に、簡単に見れるようにするためのツールというイメージで大丈夫です。
MAを利用した手法というのもいくつか解説されている動画もあるので見られた方、これから見られる方も多いかと思いますが、それをその通りにやり続けていればいいというものでもありません。
あくまでも、これまで解説してきたようなライントレードの知識があってこそ、付加要素としてのMAによる手法だと思っておいた方が良いでしょう。
僕自身、MAだけでトレードをすることは無いですが、MA無しではもうチャートが見られないような、そんな不思議な存在になっています。
ては具体的にどういった設定で、どんな見方をしていけばいいのか、基本的な部分から見ていきましょう。
移動平均線の使い方。あきちゃん先生のFX初心者応援講座8
要点まとめ
- 中長期(日足、週足)のEMA,SMAそれぞれの傾きを見る
- MAは環境認識で使うのが基本
- EMAとSMAのゴールデンクロス、デッドクロス、各MAごとのゴールデンクロス、デッドクロスを見る
補足解説
まず僕の所でMAの設定をそのままテンプレート化して配布しているので、MAの設定自分でやるのめんどくさいよって方は取り入れて見て下さい。
MA用テンプレートとMAの使い方についてざっくりと解説している記事です。
僕が普段使っているMAとボリバンの設定を一瞬で取り込めます。カラーとかは自分で好きにしてください。僕が白背景が目に痛いので黒背景が好きなのです。
実際のMAの使い方については僕の講座の方でも色々書いてはいるのですが、基本的には「ぱっと見での流れを把握するためのツール」として使うことを推奨しています。
僕は基本的に4時間足を見ているので、4時間足に表示させている基準となる20EMA,SMA、上位足の日足20MA相当となる120EMA、SMA、更に上位足の週足20MA相当となる600EMA,SMAのそれぞれの傾き、EMAとSMAの関係(デッドクロスなのかゴールデンクロスなのか)、各MAごとの関係(デッド・ゴールデンクロス、パーフェクトオーダー)などを見ています。
動画内でも語られていますが、基本的には中期と長期のMAを見ておけばある程度の方向性がわかります。
EMA、SMAの入れ替わりは時間足が低ければ低いほど早いスパンで入れ替わってきます。
EMA,SMAの見方についての参考動画
週足レベルのEMA、SMAの関係を見ると、半年以上というレベルでデッドクロスのままといったことがザラにあります。
だからといって相場がずっと下落トレンドといったわけでもないですし、MAがこうだから相場の方向性はこうだ!と決めつけてみてしまうのはよくありません。
あくまでもざっくりとした方向感を認識するために使うイメージでいましょう。
また、グランビルについても把握しておきましょう。
グランビルの法則というのはざっくりと言ってしまうと、MAから離れた価格はまたMAまで戻ってくる特徴を持つということです。
大きなMAならば一度離れた後に再び戻ってくるまで時間がかかり、小さなMAならば離れてもすぐに戻ってくるといったイメージです。
MAの周りを離れたり近づいたりしながらチャートは動き回っているわけですね。
MAから離れた価格というのは「必ず」戻ってきます。とてつもなく大きな値を設定したMAを使っていない限り、これは「必ず」戻ってきます。
不確定な要素が多い投資の世界において、「必ず」と言えるレベルで成り立つ法則も中々少ないので、MAから離れた価格は必ずMAに戻ってくるという要素は絶対的意識として持っておきましょう。
特に基準となる20MAというのは「長期間離れたまま動き続ける」ということはまずありません。
相場が動き出したからと言って勢いに乗らず、20MAに必ず戻ってくるという性質を利用して、戻って来てから乗る、というイメージを持っておくだけでも高値掴み安値掴みというのは無くなってきます。
僕がブレイク手法をあまり使わないというのはこういう面があるからです。
ブレイクして勢いが付いた時に乗るのではなく、ブレイクして一旦戻った後に乗った方が次の大きな勢いに乗れるからです。これが押し目買い、戻り売りの基本概念でもありますね。
グランビルについての参考動画
相場の方向性を示す1波が出て、その後の2波がMA付近まで戻って来てから3波が出るといったイメージです。
そしてどこのMAまで戻るのかという確定情報を出すことはできません。
短期中期長期、それぞれのMAから一旦離れることで1波が出るのですが、その押し戻りの動きとなる2波がどのMAに入っていくかというのは「予測」することしかできません。
MAに戻っていくのは「確定事項」ですが、どのタイミングで、どのような形で戻っていき、どう反発していくのかというのはMAだけで導き出すことはできないのです。
だからこそライントレードのスキルを使っていく必要があるわけですね。
MAに関係する「法則」と、ライントレードの「法則」はそれぞれ補助関係にあるので、両方を上手く活用しながらチャートを見ていくことが出来ればよりクリアにチャートを見ていくことが出来るようになってくるでしょう。
僕はMAに追加してボリバンも使っていますが、こちらも方向感に加えてボラティリティ(可動域)も見ることが出来るので便利です。
まとめ
MAは非常に優秀なインジケーターのうちの一つだと思いますし、世界中のトレーダーが参考として見ているMAだと思います。
それぞれの数値設定によって見方が変わるというのはそうなのですが、ある程度の基準を持てるというのは大きなメリットです。
以前にも書きましたが、どういったサイズ感のスイングを視るかによってトレンドの判断、節目が変わってきます。
そうした難しい判断を置いておいて、ぱっと見の傾きや関係性で相場の状況を判断できるという意味では非常に優秀なインジケーターになっています。
何度も言いますが、ただこれだけを利用した考え方や手法というのは微妙だと思いますので、あくまでもライントレードありきでの補足としてのMA判断が大事になってくると思います。
特に、トレンドが更新(ブレイク)した後はMAまで引き付けてから乗る、というイメージを持っておくだけでも初心者にとっては大きな武器になるはずです。
ライントレードについての知識がついてくるとどうしてもおざなりになってしまいがちですが、MAの状態を見てあげることで避けられるトレードも出てきます。
1時間足で下落のパーフェクトオーダー状態なのに、ライントレードの知識だけで見ていると上昇に見えてしまうからロングで乗ってしまって負けた、なんて方を添削でたくさん見ています。
そもそもラインや認識力が間違えている場合が多いのですが、難しいライントレードスキルよりもまずは簡単なMAの状況を信じて、その上でライントレード戦略を組み立てていく、というのを念頭に置いて今後はシナリオ作りなどをしてみてくださいね。
ということで今回はこの辺で。
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