今回はFX初心に帰るシリーズでトレード戦略・シナリオの作り方についてです。
FXでトレードをしていく上でまず大事にしないといけない「環境認識」ですが、これまで解説してきたラインを使った環境認識をした上で「どうなったら勝負していくのか」というシナリオ作りが実践では大事になってきます。
「どうなったら」という判断の一つの目安として、「このラインを突破したら」というものがあります。
水平線、斜線の両方のラインを合わせて見ていく必要がありますが、ラインとラインの間を狙う、というのがトレードの基本です。
インジケーターがこうなったらエントリーする、みたいな機械的な判断とは異なるので難しいと感じる方も多いかもしれませんが、すべてにおいて完璧に機能し続けるインジケーターなんてものは無いというのはもうご存じの通りだと思いますので、「優位的にトレードできる範囲を知る」ためにラインを使えるようになっていきましょう。
ではまずは動画から。
目次
FX初心に帰るトレード戦略・シナリオの作り方。あきちゃん先生のFX初心者応援講座5
要点まとめ
- こうなったらこうするのイメージを付けておく
- どの時間足のどの場面にあるのか、どのラインの間にいる状態なのかを意識する
- 大事なラインとラインの間で勝負をしかけていく
補足解説
動画内では割とシンプルに、ラインとラインの間を狙っていけるように意識しておきましょう、くらいの感じだったかと思います。
なので、これまでの解説を踏まえて少し掘り下げてみていきます。
まずトレンドを3場面に分けてみていきましょうねという話を環境認識の項目でやりました。
この3場面に分けた考え方を少し詳しく見ていきましょう。
トレンド発生中の場面
まずは上画像で言えば「上昇トレンド中」と書いている場面です。基本的には日足で見ていきましょうねという話をしました。
そして最も簡単にトレードしていける場面というのがこうした場面のことを指し、一般的なトレンドフォローの手法というのはこういう場面で使っていきます。※以前の記事でも書きましたが、上画像の3場面はすべて上昇トレンド中です。
上昇トレンドにおける「勢いがある状態」のことを今回の場面として定義しておきましょう。
この勢いがある状態というのはいつまで続くのか、それはエクスパンション(あきちゃんメーター)で知っておきましょうねというのも以前お話ししました。
1波で作った高安値のラインを3波目で超えることが出来たら、それはトレンド発生中ということです。
その時点で1波=3波となる終着点をあらかじめ出しておき、そのラインまでの間を狙っていこうというのがトレンドフォローです。
そしてこの時大事なのは、この小波トレンドの手前にある親波の存在です。
小波が上昇トレンドならば、親波は左に見えてる下落トレンドです。
そしてこの親波の節目に引けるラインであったりフィボナッチのラインというのがほぼ確実に存在し、小波1波=3波となるラインとほぼほぼ同じ位置に来ます。マジで測ったかのごとく、小波1波=3波となる場所に親波の抵抗ラインがあります。
これを応用して、逆算して2波がどこで終わるかを知るという戦略も有効(3波の根元から狙える)だったりします。
ここから狙うのはちょっと難しい、と書いたポイントから狙ってしまいたくなりますが、何故難しいかわかりますか?
ケースバイケースではありますが、この状況において、「ここから狙うのはちょっと難しい」と書いたポイントが何トレンドなのかを意識すれば答えはわかりますよね。
だってまだ下落トレンド中なのですから。
エントリーチャンスは減るかもしれませんが、まずは「しっかりトレンドが出てから狙う」という戦略を徹底してやってみてください。
参考記事もあるので是非みてみてください
日足レベルでトレンドが付いてから、エクスパンションで1波=3波となる地点&親波節目ラインとなるラインまでの間を獲っているトレードです。
何も難しいことはありません。
正しく環境認識をして、正しくラインを引けていれば、適当に乗っても勝てる場面だということが見えてきます。
まずはこうしたトレードが基本となるので、是非意識してやってみてください。
トレンドレスの場面
お次にトレンドレスの場面です。
ここは基本的には積極的にトレードしていく場面では無い、という風に思っておいてください。
そしてやるのであれば、トレンドの向きに沿ったエントリータイミングを狙う場面だという風に思っておく方が良いでしょう。
基本はトレンドフォローです。上画像のような状況であれば、トレンドレスの状況に潜り込んできたとしても、そこからの切り返しの上昇を狙えるかもしれない場面だという風に見ておくのがいいでしょう。
先ほどの「難しい」と書いたポイントと今回のは明確な差があることに気付くでしょうか。
トレンドフォローになるかならないかの違いですよね。
同じような場所であっても、「トレンドフォローなのかそうでないのか」の違いはしっかり意識しておくようにしてください。
これは先日から例に使っているちょっと前のEURJPYの場面です。
このように潜り込んできている場面がありますね。トレンド中に潜り込んできている場合には、次の大きな上昇に向けたエネルギーを貯める期間だと思っておいてください。
とは言え、こうして長期的に潜り込んでくる場面もあります。
何故こういうことが起こるのかといえば、1波=3波が完成しているからです。
こんなイメージですね。
もしくは強力なレジスタンスラインにぶつかった後なんかはこうなり易いです。
相場のほとんどはこうした場面の方が多いイメージですね。
僕のトレード記事の画像にもよく書いてますが、ここを抜けるまでは〇目線ですよという言葉、これを意識した上でトレードをしていく必要があるのです。
小波と親波はこういった関係になります。
まぁここで書く話ではないと思いますが、先出しとしてちょろっと考え方を色々と画像内に書きました。
トレンドレスゾーンでは「どっちが有利なのか」を意識した上で「両目線でのトレードが出来る場面」だという感じで捉えておいてもらえるといいでしょう。
両目線でのトレードが出来る場面だけれども・・・というイメージですね。
次の項目の最後でもちょっと触れますが、しっかりとした認識力が無ければトレードをするのが難しい場面であるということは頭に入れておいてください。
基本的には1番目に書いたように、トレードの勢いがある場面での勝負を心がけてください。
転換予測の場面
最後のこの場面においては色々と考えることが出てきます。
まずは「優秀な1波」が発生した状況であるということです。1波云々はまた今後ということになりますが、どちらにも狙っていける場面であるという認識を持っておくといいでしょう。
トレンドの方向的には上だけど、下に行く要素が出来たという場面です。
どちらに行く可能性も秘めているので、環境認識がとても大事な場面であるともいえます。
こうしたシナリオをラインを使って考えていくというのが大事です。
例に挙げている少し前のEURJPYでも同じような状況が見えます。
以前の記事で何故ここから上昇していったのか、みたいな話も書きましたね。
この辺の話を覚えていない方はまた見直してみてください。
ではちょっと難しいことも書いておきます。
先ほどのトレンドレスの場面で使ったこの場面。
こうした小さなN字のサイズ感で考えると、ラス押し(3波根本)を下抜けているという風に見ていけますよね。
ちなみにこれがあるからこそ、伝承記で解説している手法的には大事なポイントになります。
抜けた後に、次のラインまで、これはしっかり獲っていくべきポイントで、短期足ではエントリーの形も綺麗に出ます。
EURJPY2022年12月ごろのチャートなので確認してみてくださいね。
ではこちらはどうでしょう?
1波が出たのに、次につながりませんでした。
この2つのポイント。同じようにラス押し戻り(N字3波根本)を抜けているという場面ですが、両者には明確な違いがあります。
わかりますか??
「〇〇トレンド中かどうかを確認しましょう」というのがまず最初に確認すべきポイントでしたよね。
「明確な違いがある」とは書きましたが、状況としては両者ともに同じなのです。
両方ともに、直近は下落トレンド中ですよね。
「予測段階」なのか「転換」場面なのか、という違いが存在するのです。そして両者ともに「下落トレンド中である」という共通点を持っています。
だからこそ・・・
狙う目ポイントとして次の節目ラインまで狙っていけるという話なのですね。
ちょっとこの項目でする話ではなかったかもしれませんが、環境認識をやった上でトレードシナリオを立てるという意味では非常に大事な意識です。
これも最初の項目からずっと書いてますが、「どういったサイズ感のN字スイングにおいて認識を行うか」によって”色々と違う”ということです。
この色々違うがやっかいで難しいポイントでもあるのですが、少しずつイメージ出来るように練習していきましょう。
まとめ
ということで、N字トレンドを基準に3つの場面に分けてトレード戦略を考えていくというやり方を解説してきました。
これが全てというわけではないですが、基本はこれです。
大きなトレンドはどっちかな?直近の小さなトレンドはどっちかな?という両方の大きさのスイングをイメージしつつ、そのスイングに対応したライン、それに伴う場面認識を行ってからシナリオを作っていくという流れになります。
直近の流れだけを見ていてもだめですし、大きく見過ぎているといつまでたってもトレードが出来ません。
両方を上手くミックスさせつつトレードシナリオを考えていくというイメージを持ってシナリオを作ってみてくださいね。
では今回はこの辺で。
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