どうも、モズです。
今回は検証系ということで、改めてウォルフ波動について考えてみようというテーマでやっていきます。
ウォルフ波動とは何なのか、実際にどうやって活用するのか、少し意識しながらチャートを見ていくだけでも普段のトレードの幅が広がると思うので、是非最後までご覧ください。
目次
ウォルフ波動って何?
ウォルフ波動とはいわゆるチャートパターンの一種だと考えていきましょう。
有名どころだとダブルトップや3尊といったチャートパターンがありますが、そうしたチャートの形状を表したものといったイメージです。
上図は上昇トレンドにおけるパターンです。下落であればこの逆ですね。
ウォルフ波動はウェッジパターンの派生と言われますが、上昇トレンドの勢い(②④を結んだトレンドラインの角度)よりも上値を抑える力の方が強くなってくる(①③⑤を結んだ上値のラインの方が緩やか)と発生して来ます。※図が下手なのでラインがほぼ平行になってます( 一一)
つまり、上昇トレンド中にこのパターンが出たのであれば、転換の兆しかも?というシナリオが立てられるというわけですね。
例えば下降トレンドの終盤ではこんな感じ。
ウォルフ波動がわかりますか??
こんな感じで、まずは上下のラインを引くことを意識してみましょう。
ウォルフ波動の見つけ方
ウォルフ波動を見つけるためのポイントとして、まずはしっかりとトレンドの流れが完成していることを確認しておきましょう。
ウォルフ波動はそのトレンドの勢いがなくなってきていることを表す指標です。
トレンドがしっかりと完成しきったからこそ勢いがなくなるわけで、その大前提とするトレンドの完成があるのかどうか、というのを見ておくと良いでしょう。
1波=3波という指標をしっかり見ておいて、1波=3波が完成するタイミングで⑤までの動きを見ておくと発見しやすいと思います。
N字が完成したら次は戻ります。
その戻りが開始されるためのパターンの一つがウォルフ波動であり、ダブルボトムだったりトリプルボトムかもしれません。
1つ言えるのは、チャートパターンは完成して初めてチャートパターンとしてみなされるということです。
完成前に狙うやり方もありますが、しっかりとそのチャートパターンが出来上がってから仕掛けていくに越したことはありません。
ダブルやトリプル系であればしっかりとネックラインへのリテストを待ってエントリーをするのが教科書通りなのと一緒ですね。
ではウォルフ波動はどうなったら狙えるパターンなのでしょうか?
ウォルフ波動のエントリーの考え方
ウォルフ波動のエントリーパターンはいくつかありますが、まずは教科書通りの考え方から紹介します。
②④ライン抜けからのリテストエントリー
ウォルフ波動のエントリー方法として有名なのは、②④ライン抜けからのリテストエントリーです。
この②④ラインとは何なのか?というのをしっかり考えてほしいのですが、これは「トレンドライン」なわけです。
ウォルフ波動それ自体も「N字トレンドを含んでいる」ということを押さえておかなければいけません。
このトレンドラインよりも下にある段階では下落トレンド中なのです。下落トレンド中にロングエントリーを仕掛けるというのは愚策でしかないので、まずはこの②④のラインを抜けるまで待つ、というのを意識しましょう。
②④ライン=ダブルトップや3尊ネックラインと同じ役割と思ってもいいです。
ネックラインをしっかり抜けきって初めてダブルトップが完成しますよね。ウォルフも同じように見ていってあげてください。
ラス押し戻りの考え方といつもの型
②④ライン抜けのエントリーとは別にもう一つ考えておかなければならないことがあります。
そして今回覚えて帰って欲しい一番大事なことでもあります。
まず②④ラインについてですが、どこに②④ラインを引けば良いのか?という選択肢が出てきます。
先ほどの場面でもそうですが・・・
②のポイントと④のポイントが完全にわかりやすいローソク足になってることなんてまずありません。
どこを結ぶかによって都合の良いラインが引けてしまうのも事実で、上画像のラインも都合の良いラインを引いています。
これはラス押し戻りの考え方と同じですが、正直どちらでも良いです。ヒゲが効くのか実体が効くのかは結果論なので。
両方引いてゾーンで見るのが一番良いです。
このことを念頭に置いた上で、⑤のポイントから反転してきたタイミングで見ておくべき「ラス戻り」はどこになるでしょうか??
赤○のどちらかになりますよね?
どちらも意識されるラス戻りです。
意識されるということはここから跳ね返される可能性があるわけです。
だったらしっかり抜けた後にリテストから乗ろうよっていうのが、僕が普段やってるいつもの型パターンなわけです。
お馴染みの形ですが、ウォルフの中にこれが入っているというのが見えていれば更にエントリーに自信が持てますよね。
「ウォルフ+いつもの型」というのでエントリーを仕掛けて紹介しているトレード記事がいくつかあると思いますが、②④ライン抜けリテストよりも勝率は断然高いのです。
ここでひとつ、ウォルフの騙しパターンを紹介します。
ウォルフで負けるパターンについて
直近のユーロドルのチャートです。2021年6月から8月末までにいくつかウォルフが確認出来ています。
まずは左側の黄色いラインで引いたウォルフを見ていきましょう。
⑤点目が少しオーバーシュートしていますが、これも良く出てくるパターンです。
以前の記事で「一番大事なラス押し戻りの見つけ方」というテーマで記事を書いたんですが、その記事の中ではトレンドラインと最後に接する節目が大事という話をしました。
ウォルフで言うならば④のポイントですね。
この④のポイントを上抜けられるかどうか、というのがまずはポイントなわけです。
④のラス戻りを上抜けられたからこそのいつもの型なわけです。
④のポイントを抜けられたからこそ1波が出て、3波の伸びに繋がるわけです。
逆に言ってしまえば、②④ラインを抜けただけでは優秀な1波になっていないというわけです。
だからこそやってみて欲しいのは、”ラス押し戻りからラス押し戻りまでのトレード”です。
言葉で書くと意味不明なので図に表すと・・・
④と⑤の間にあるラス押し戻りから、大事なラス押し戻りである④のポイントまでのトレードです。
実体に向けて引いた内側のトレンドライン(②④ライン)とラス戻りを上抜く優秀な1波が出てからのリテストエントリーです。
このサイズ感のスイングで見るからこその1波です。
ウォルフを形成するこのサイズ感でのスイングで見た場合、先ほどの波は優秀な1波では無いのです。
こんなイメージです。
よくあるウォルフ波動攻略法として、②④ライン抜けリテストから、①④ラインを結んだターゲットラインまで狙いましょうというものがあります。
このターゲットラインの角度にもよりますが、ターゲットラインに向かう流れで初めて転換1波が出たと言えるイメージになってくるのです。
その転換1波を出すために、小さなスイングによる1波~3波が必要になってくるといったイメージですね。
大きな1波を出すための小さなN字をまずは狙っていきましょうよっていう話です。
ラス戻りを上抜けて1波が出たのであれば、そこからまた改めて3波を狙えばいいだけの話です。
抜けるかどうかわからないラス戻り(④点目)を抜ける前提でトレードするのはやめておいた方が良いと思います。
少し時間を進めてみると、またウォルフが見えています。
画像左側が先ほどまで見ていた所です。そのすぐ後にもウォルフはありました。
先ほどと同じように、ラス押し戻りに注目して見ていって下さい。
今回は④のポイントの先に、ダブルボトムのネックラインが見えてきませんか?
しっかりとネックラインを上抜いてダブルトップが完成した後から狙っていくのが良いのがわかりますよね。
そして直近ではこんな感じになっています。
先ほど書いた、ラス戻りからラス戻りまでの伸びが見えますよね。
しっかりとけじめをつけて終わった感じになっています。
⑤点目がオーバーシュートしているからか、②④ラインにリテストは入っていません。
その代わりに小さなラス戻りへのリテストとなっています。
ターゲットラインまで脳死で狙うのは危ない
これまでのことを見て貰えると、②④ラインリテストからターゲットラインまでを狙うという教科書通りなウォルフ波動の抜き方が有効な場面というのはそうそう無いということがわかって貰えたかと思います。
この辺は普段僕が解説している「スイング感」を取り入れた考え方であったり、「いつもの型」を利用したエントリーの考え方だったりといった組み合わせが大事になってきます。
まずは小さなラス押し戻りから本命のラス押し戻りまで、そして1波=3波の範囲で獲っていくというのを意識してやってみてください。
しっかりと優秀な1波が出て、その時点でターゲットラインまで届いていないのであれば狙いに行くといったイメージで見ていってみてくださいね。
まとめ
ウォルフ波動はチャートパターンでもありますが、あくまでも環境認識の意識で見ていってみてください。
ウォルフ波動が出たからエントリーでは無く、そのウォルフ波動から転回していく状態が整っているのかどうか、というのを別の視点から見てあげることが大事です。
ウォルフ波動が出たから②④ライン抜けからリテスト待ってエントリーという形だけを狙っていたら痛い目を見るよということです。
逆に他の環境認識がしっかり出来ていたならば、⑤点目の時点で短期足に切り替えて、切り返しの初動から乗っていくことだって出来るはずです。
探してみると意外とたくさんウォルフ波動は隠れているものなので、是非普段のトレードから意識して探してみてくださいね。
ということで今回はこの辺で。ではでは。
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