今回の記事は前回に引き続き、どのように過去検証をしていけば良いのか?というのを基本に、トレンド転換の判断方法、波の数え方、実際のトレード判断についての解説です。
僕なりのN理論やトレンドラインの考え方などふまえて解説していきます。
この記事から来られた場合は前回の記事を読んでからお進みください。
→その過去検証間違ってない?MT4で出来るおすすめ過去検証のやり方。親波っていつ判断するの?
では早速本題へどうぞ。
目次
親波と1波の関係性をおさらい
親波を判断するためにはまずは1波をみつけることが大事、前回はこんな内容だったかと思います。
1波というのは親波のラス押し戻りやトレンドラインを抜いてくる波であるという話でしたね。
そして親波=小波であるということも忘れてはいけません。
小波というのは今流れている波のことで、“自分が見ているスイングサイズでのトレンド”が小波です。
そしてその小波で作っている最後の節目(ラス押し戻り)が逆のトレンドで抜かれて初めて小波が親波になるのです。
前回取り上げた1つ目の場面で見て見ましょうか。
トレンドラインの内側にある下落のトレンドライン。
この下落の波が出ている時は、目線は当然下ですよね。
その時は、この下落のトレンドラインが小波です。(今後、どのタイミングで小波と親波の認識を切り替えるかを意識されてください)
そして画像のようにトレンドラインを上抜けてくる波が出た時に~・・・、みたいな話を前回書きましたが、その時に小さなスイングで・・・みたいな話も書きましたよね。
画像内に1波と書いた波、大きくロングを狙うトレードに繋げるためとしてはよろしくないけど・・・みたいなことを書いたと思いますが、この1波に対する親波ってどこだと思いますか??
ここで1つ、“トレンドラインを使った親波判断”ということを考えてみてください。
1波の条件として、まずはトレンドラインを抜くこと、そしてラス押し戻りまで抜ければ”優秀な1波”として見ていくというルールを僕は設けています。
↑画像の1波はラス戻りまで抜けている優秀な1波なんじゃないか?という話でしたよね。
じゃぁそれに対応するトレンドラインはどこになるでしょう??
そしてそのトレンドラインは何処から引くことが出来るでしょう??
この「どこから」というのが大事で、トレンドラインの起点を親波の起点として見てみてほしいのです。
ラス押し戻りを抜けている=トレンドラインも抜けているという考え方を覚えてほしいのです。
ラス押し戻りを抜けてからトレンドラインを抜けるという順番はあり得なく、トレンドラインを抜けてからラス押し戻りを抜けるという順番が正しいのです。
そうなるならば、今回の1波を見る上で引いておくべきトレンドラインはこうです。
そしてこのトレンドラインの内側にあるスイングが、この1波に対しての親波になるのです。
今は4時間足で見ているので見辛いですが、1時間足などにして見るとわかりやすいですよね。
そしてフィボナッチの知識がある方ならば感づいていると思いますが・・・
1時間足にしてこの親波にフィボを当てるとこうなります。
普段から僕のブログを読んでくださってる方であれば、この辺のことからもトレードに活かせる道が見えてくるのでは無いでしょうか?
では本題に戻りまして、どのタイミングで親波を親波として認識し、トレンド転換したと見ていくのかを解説します。
トレンド転換の意識
トレンド転換だとか親波だとか、そういったものを判断するためには何を見るべきなのか。
僕の中では、これを決めるのは「スイング感」です。N理論になるのかと思いますが、どんなサイズ感でのスイングを見ていくか、ということに掛かっています。
前回の記事でも書いたように、「何を以て」判断するのかという部分に繋がってくるわけですね。
どんなサイズ感でのスイングがあって、そのスイングそれぞれにトレンドがあって、トレンドラインが引けて、ラス押し戻りがある、これを意識出来ていなければ1波もわかりませんし、それに対応する親波だってわからないわけです。
逆に言えば、スイングしっかり認識出来さえすれば、トレンドラインも引けるし水平線も引けるし親波だってわかるし1波もわかるんです。
このスイング論に関しては伝承記1巻目で解説しているんですが、それだけ相場を見る上で大前提に大事なことだと思っています。
トレンド転換というのは、どのスイングに対して行われるのかを意識すること。
これが大事です。
それが意識出来た上で、高値の切りあがり、安値の切りあがりで上昇トレンド発生です、というダウ理論の基本が活きてくるのです。
先の場面ですが、左側にラス戻り、ネックラインと書いています。
それぞれ色が違いますが、スイングサイズの違いによる名称の違いがわかるでしょうか?
ラス戻りと書いてある部分は、小さいスイングでいえば親波の起点、最高値です。
でも基本となるスイングで見るならばラス戻りです。
名称が違えば、意味も違います。
でも同じ場所です。
色んな人のトレード解説を聞いていて感じる「矛盾」はこうした部分から生じてきます。
このことを理解してトレードをしていかなければいけないってことを頭に入れておいてください。
見ていくスイングによって違うのだということを意識してください。
長期トレンドは上だけど中期トレンドは下、短期は上、どっちに乗ればいいの?みたいな疑問を持ってる方が必ずいると思いますが、これも同じ考えで解決できるはずです。
そのそれぞれのトレンドで意識されている節目、その節目の意味、親波小波の関係性、それらを意識して獲れる所を上手に獲って行ける戦略を立てられるように練習してみてください。
ということで、上画像では明確に高値が切りあがったタイミングで上昇トレンド発生です。
でも基本となるスイングのラス戻りは抜けていないので、目線は下なままなのです。
この辺は前回の記事で書きましたよね。
1波=3波で狙うこと、ラス押し戻りまでで狙うこと、そして今回親波の場所がわかるようになったので、フィボナッチによる可動域の認識も出来るようになりましたね!
大きな転換はどうやって起こる?そしてどう狙う?
では2つ目の場面も見ていきましょう。
下落のトレンドが終わり、大きく上昇に転じていくきっかけになった部分です。
トレンドラインを抜ける1波が出て、そこからどうやって認識していけばよかったのでしょうか?
まず大事なのは、ラス戻りの場所はどこか?です。それも基本となる大きなスイングでのラス戻りです。
これは往々にしてトレンドラインと最後に接する節目で見ていけば良いです。
このラス戻りが抜けるまでは、親波の下落トレンドの流れは途切れていないという判断です。
そして同時に小さなラス戻りも探しましょう。
先ほどやったのと同じ要領で見ていけますからね。
まずトレンドラインを抜いてきて、小さなラス戻りまで抜けた1波の存在が目に入りますよね。
リアルトレードをしていく時、こうした1波が出てきて初めて監視通貨として見ていくことが出来ます。
1波が出たら次に待つのは2波です。この2波で形がしっかり出ればトレードをして行けるよって話ですね。
この辺は普段トレード記事で解説していることなので簡潔に書きますね。
まずは見やすいように1時間足で。
1時間足で見ると、4時間足だと引けなかったトレンドラインが1波に引けるようになります。
1波のトレンドラインを割ってくる2波を待ち、この2波にトレンドラインが引けるのを待ちます。
2波が押し目買いゾーンに入り、トレンドを付けたのを確認したら更に短期足に切り替えます。
1時間足で下落トレンドを付ける波も、15分足で見ると更に小さな下落トレンドが見えてきます。
この小さな下落トレンドの転換を狙っていくというのが僕がいつもやってるトレード手法で、トレード記事で毎回解説しているやつです。
なので手法に関する詳しいことは割愛しますが、普段やってるトレードロジックを活用する場所を見つけるための考え方がわかってもらえたらなと思います。
トレンド転換はまだしていない
分かっているとは思いますが、この時点ではまだトレンド転換はしていない状態です。
親波の基本となるラス戻りを、小波がトレンド付けて上抜いて初めてトレンド転換ですからね。
なので↑で解説したのは、「まだトレンド転換してない時に出来るトレード」です。
だからこそ、小さいスイングでの親波の見つけ方であったり、ラス押し戻りの考え方が大事になってくるわけですね。
トレンド転換をしてから大きく狙う!波の数え方について
ここからは波の数え方について重点的に解説します。
主にトレンド転換をしてからの話になりますが、しっかり頭に入れておいてくださいね。
とりあえず先ほどの場面に戻りますが、まだトレンド転換が出来ていないけど信頼出来そうな1波が出た場合の狙い方が先ほど紹介した場面です。
何度も書いてますが、狙う3波の行きつく先は「1波=3波」「ラス戻りまで」「対応する親波フィボの78.6もしくは88.6まで」の何れかです。
この中で自分で利確場所を決めて狙っていきましょう。
今回の場面は1波=3波で出すとラス戻りを超えていきましたが、最大でもラス戻りまでで止めておくのが無難です。
そして話は違いますが、この1波が何故出て来たのか?というのも、もっと手前のチャートからラインを引いて認識することが出来れば、この1波の信頼性というのも測れてきます。
この辺の「何故?」も同時に調べていく癖をつけてみてくださいね。
ということで、初動の1波からラス戻りまで到達したならば、次は今の上昇トレンドのラス押しが下抜かれるか、ラス戻りが上抜けるかを観察する段階に入ります。
それまでは「待ち」です。
親波のラス戻りに抵抗を受け、小波のラス押しを下抜けてくるのであれば、再度親波の下落トレンドの流れに戻されていく可能性があるわけです。
1番目のケースのような状態ですね。
今回はそうはならず、ラス戻りを上抜いてきました。
ここで新たに1波が出たという風に見ていけるわけです。
トレンドを付けて親波ラス戻りを抜けて来たのでトレンド転換、そしてその流れを次なる1波として見ていきます。
そしてやることは同じで、2波にトレンドラインが引け、1波のラス押しを下抜けることなく短期足でトレンド転換していくのを待つのです。
どこが目線のラス押し戻りになるのか?というのを意識しつつ、なるべくそこに引きつけながら2波のトレンドを待つというイメージが良いと思います。
今回はちょっと難しい感じでダブルボトム形状ですが、いつもの型に当てはめてエントリーも可能ですし、ラス押し付近まで落ちてきたところをタッチ&ゴーで狙うのも良いでしょうし、その他のトレード手法をあてがっても良いと思います。
なんにせよ、スイングをしっかり見てこれから何波が出るのかを意識し、そのシナリオが崩れる場所(ラス押し戻り)も見ることが出来ていれば、そこに引き付けて適当エントリーでも勝てるようになると思います。
今回の場所も、小さく見れば逆目線でのシナリオがありますよね。
こういう流れが見えていれば、しっかりと下落の3波目を待って、かつ上目線のラス押しを下抜けずに転換してくれば大きく上昇が狙えるな、みたいなシナリオが立てられるようになるのです。
全ては組み合わせ。
森ばっかり見ていてはダメですし、木しか見えていなくてもダメなのです。
ということで、3-1波が出たならば次は3-2波です。
これもしっかりラス押し付近まで引き付けましょう。
転換部分は「まさしく」といった感じのいつものパターンですね。
こういう3-3波は型がわかりやすく出てくれることが多いので、見逃したくない状態です。
親波ラス戻りを抜けた1波にフィボナッチエクスパンションを当てて、1波=3波の場所を出してみました。
そして親波にフィボナッチも当てて見ました。
現在は5波目で高値を更新し、親波可動域の高値圏いっぱいまで上昇してきているという状態です。
如何にこうしたラインが有効なのかというのが過去検証をしてみるとよくわかりますね(´ー`)
ラインは奥が深い
他にも僕が使っているラインは色々ありますが、例えばチャネルライン。
3-1波がどこまで伸びるのかもピッタシ出ます。
次が3波だから大きく伸びる!って感じで利確場所を深めに指していると、3-2波で地獄の下落を見ることになってしまいます。
3波は2回出るということを意識して、フィボやチャネルを意識しながらこまめに利確していくことがおすすめです。
そして色々試したくなる裏当てチャネルってのもあります。
これは3波が出てきた時、今回で言えば3-1波が出た時に活用できました。
この辺はかなり応用編なので真似しなくていいですが、裏当てチャネル=仮想トレンドラインによって2波の行き先の予想が出来てきます。
予想したところで僕はトレンド転換まで待つのであまり意味ないですが、なんとなくこの辺まで待てばいいかな的な意識付けに活用しています。
トレード記事で毎度のことのように解説しているのでこの辺は割愛しますが、切り上げ下げラインなど、実際のトレードタイミングで活用するラインもありますよね。
あとは2Dラインなんてのもあります。
ラインというのは色々あって難しそうって思うかもしれませんが、基本は節目から引けるトレンドラインと水平線だけなのです。
それを必要な個所に移動させていくだけでチャネルラインや2Dラインが引けるのです。
その必要な個所ってどこなの?ってのがわかるようになるために、スイングをしっかり見れるようになりましょうって話です。
スイングがちゃんと見えるようになって初めてその節目の意味が見えてくるわけですから。
まとめ
ということで長くなりましたがいかがでしたでしょうか。
・親波とトレンドライン、そして1波の関係性を意識すること
・何を以ての1波なのかを意識して、そこから波を数えていくこと
・基本となるスイングを意識して、どのスイングに対するトレンド転換が起きたのか、置きそうなのかを意識すること
この辺のことを解説させて頂きました。
初心者さん向けに書いたつもりですが、伝承記卒業生さんにこそ改めて読んでもらいたいような記事になってしまいました(*´Д`)
難しい内容だったかも(いつものこと(‘Д’))しれませんが、しっかり読み込んで参考にして頂けると嬉しいです。
質問などあればお気軽に連絡下さいね。
ではでは今回はこの辺で。
アキチャン先生の勉強会動画ずっと見てたんですが、分かりにくいこまかいところまで解説してて凄いですね!
更新楽しみにしてます