FXをやっていると必ず耳にするであろうネックラインという言葉。
押し戻りポイントの候補としてもよく注目されるポイントでもあるので、このネックラインを正しく認識出来るようになるということはトレードをしていく上で欠かせません。
最近頂いた質問で、「ネックラインとラス押し・戻りラインはどう違うのですか?」というものがあったので、その辺の違いも踏まえつつ、ネックラインとは何か?について解説しておきたいと思います。
ネックラインって何?
ネックラインというのはその名前の通りの意味で捉えると、首元のラインということになりますよね。
この”首元”とは何なのか。
よく用いられる解説としては、ダブルトップやトリプルトップなどの”天井圏”でよく出現するチャートパターンの首元という意味でネックラインという言葉が使われます。
![ダブルトップ](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/42fda9efb511cfab956f4877e72fbd43.jpg)
![三尊](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/bb61a09b9deb3c7c196a4fb46ed959cb.jpg)
チャートパターンをチャートパターンと認識付けるための節目に引けるライン。
これが俗にいうネックラインというものです。
前述したように、こうしたネックラインは押し戻りポイントとしても作用します。
![三尊](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/bb61a09b9deb3c7c196a4fb46ed959cb-1.jpg)
このようにしてみるのがネックラインの見方と基本的な使い方です。
ダブルボトムやトリプルボトムはこれの逆です。
実際のチャートだとこのような形になります。
![1](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/1-13.jpg)
ここで注意しておかなければならない点として、ネックラインは斜めにも引けるという点です。
ダブルボトム・ダブルトップ系であれば、真ん中の節目をネックライン(水平線)として見ていけばよいのですが、トリプルトップ(以後3尊と記述)や逆3尊系の形だと節目が2つ以上生まれるため、斜めにネックラインが引けることが多いです。
例えばこんな場面。
![1](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/1-14.jpg)
右肩上がりのダブルボトムという見方も出来るかと思いますが、左の山も一緒に見てあげることで更に視野を広げることが出来るようになります。
右肩上がりのダブルボトムでネックラインを上抜けして上昇トレンドが完成するも、その手前の戻り高値で止められて再下落。
そこからどこまで落ちてくるのかを予想した時に、こうした逆3尊のネックラインを引いてあげておくと形がよく見えてきます。
今回の場面は週マタギになっているので乗れるような所ではないかもしれませんが・・・w
もちろん、水平線としてネックラインが機能する場面もあります。
![1](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/1-15.jpg)
ネックラインは目立つヒゲ先であったり、よく止まっている所を狙って水平線を引いてみるといいでしょう。
では本題の、ラス押し・戻りラインとの使い分けについてです。
そもそもラス押し・戻りとは何なのか?
ラス押し、ラス戻りとはその名の通り、トレンド最後の押し目、戻り目のことを言います。
![ラス戻り](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/5cc33f47c194a3809a2f0a00209ff565.jpg)
下落トレンドが続いていて、底値圏でダブルボトムなどのチャートパターンを形成し、上方向へのトレンド転換が起こった時。
今までの下落トレンドの最後の戻り高値がラス戻りとなるわけですね。
ここで注意しなければならないのは、どの段階でラス押し・戻りを判断するのか?という点です。
![ラス戻り](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/5cc33f47c194a3809a2f0a00209ff565-1.jpg)
上画像の黒〇の部分において、直近では上昇トレンドにはなっているのですが、この段階ではまだラス戻りが何処かはわかりません。
![ラス戻り](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/5cc33f47c194a3809a2f0a00209ff565-2.jpg)
こんな感じで、右肩上がりのダブルボトムだ!って思って構えていたら、それはただの中段保ちあいであって、元のトレンドに戻るかもしれませんからね。
![ラス戻り](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/5cc33f47c194a3809a2f0a00209ff565-3.jpg)
しっかりと今までの下落トレンドの節目となる戻り高値を上抜けて来た段階。
この時点ではじめて、ここがラス戻りになるんだなという判断がつくわけです。
![1](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/1-16.jpg)
しっかりと今までの流れを切り崩し、そして同時に新しいトレンドも発生しているような場面。
この時のラス押し・戻りラインへのリテストというのはかなり信頼度が高いです。
上の画像、よく見ると3尊のような形にも見えますよね??
![1](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/1-17.jpg)
ということは、画像で引いた黄色い水平線は3尊のネックラインでもあり、ラス押しのラインでもあるわけですね。
つまり、ネックラインとラス押し・戻りラインというのは往々にして同じ意味を持つ場合があるということなのです。
そしてネックラインは斜めにも引けるという性質から見ると、ネックラインとして見る斜線と、ラス押し・戻りとしてみる水平線の2つを使い分けることで、更に見えるポイントが広がるということでもあるのです。
![1](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/1-18.jpg)
こうした場面では、ラス戻りラインとダブルボトムのネックラインが同じになります。
昔あきチャン先生が動画でやってたと思いますが、下画像のような感じでダブルボトムの中のダブルボトムを斜線のネックラインによって見つけてきて、その小さなリテストから拾うという芸当も可能です。
![1](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/1-19.jpg)
画像は4時間足なのでヒゲになってますが、15分足レベルに落としてみるとリテストが入っているのがわかります。
![1](http://mozusenki.com/wp-content/uploads/2017/11/1-20.jpg)
当然、ネックラインとラス押し・戻りラインを分けてみておく場面も存在します。
気になる節目は2重でラインを引いて、ゾーンとして捉えると見やすくなります。
まとめ
ということで、ネックラインの考え方とラス押し・戻りラインについて簡単に解説をしてみました。
ネックラインとラス押し・戻りラインの違いとしては、ネックラインは斜線としても引けるが、ラス押し・戻りラインは水平線で引くという点です。
そしてこの2つは同じ場所に存在する場面もあるし、別々に見られる場面もあるということです。
要所要所の使い分けで、ライントレードに役立ててもらえればと思います^^
ではでは。
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